教職員紹介

ディジタルメディア学科、情報科学研究科

花泉 弘 教授 (Hiroshi HANAIZUMI)

  • 工学博士

主な研究領域

  • 画像処理・認識
  • リモートセンシング
  • 画像計測

関連サイト

自己紹介

 わたしは,法政大学には1987年に着任しましたので、今年はちょうど20年目になります。はじめは、工学部に在籍していましたが,2000年から情報科学部に移りました.研究分野としてはもともと計測でしたが、リモートセンシングに興味を持ち、以後ずっと画像処理のアルゴリズム開発を中心に研究を行ってきました.最近は,顔画像を用いる個人識別や医用画像処理やどう画像処理にも興味を持っています.画像処理の目的は簡単には「画像から有用な情報を抽出すること」といえますが,「人が見て認識できればプログラムが書ける」と思っています。画像処理を通して社会に貢献できればと思っています.

メッセージ

 インターネットで衛星画像や航空写真を目にする機会が多くなってきましたが、知らない場所の衛星画像であったりすると、いろいろな発見があり興味深いものです。いろいろなことがわかるのは、人間の認識能力が非常に優れているからです。画像処理の分野では画像から有用な情報を抽出することが処理の目的になっていますが、人間が見て簡単にわかることでも、コンピュータに肩代わりさせるのは容易ではありません。しかし、いろいろ処理を組み合わせたり新しい処理を考案したりして、望みの結果が得られたときの感動は何物にも代え難いものです。人間の認識能力を超えるような画像処理・認識システムを作ってみたいものだと思っています。

担当講義

研究テーマ

研究動機

 私が大学を卒業する頃は就職先がとても少なく、指導教官の勧めもあって大学院に進学しました。その際指導教官から何人かの教授を紹介して頂きました。かたっぱしからそれぞれの教授がどんな研究しているのか、さらに大学院入試のためには何をどのように勉強すれば良いのかを相談しに行きました。終わってみると頭の中には「リモートセンシング」のことしか残っていませんでした。何か催眠術にかかったような気もしましたが、今から思うと「観測実験の時にひょっとしたら観測用の飛行機に乗せてもらえるかもしれない」という一言が効いていたような気がします。
 リモートセンシングでは衛星や飛行機を使って上空から地上を見渡(観測)し、そこで得られた情報を細かく分析します。たとえば、その地域の土地利用がどうなっているのか、時間的にどう変化しているかなどの情報を得て、地図などと重ね合わせて行政側に提供されます。
 リモートセンシングを学んでいると画像処理は特に重要であることが分かります。そのため画像処理を専門に研究することになりました。リモートセンシングは、医用画像処理や顔認識などと一見全く違うように思えますが本質は同じで、「コンピュータを使って画像から有用な情報を抽出する」ということなのです。そのためのさまざまなアプローチを考え、コンピュータを利用して実現していくことが私の研究テーマです。ちなみに計測用の飛行機に乗る機会には未だ恵まれていませんが、あるプロジェクトで観測のためにヘリコプターに乗せて頂いたことがあります。ヘリコプターの安全性がどの程度有るかを聞いたところ、こんなことをしても安全ということで、宙返りされてしまったことがあります。

リモートセンシング

「宇宙から地球をみる」

 人工衛星や航空機に搭載したさまざまなセンサによって地球(地表や海面)を観測すれば、地上での観測からは実現できない、広い領域を(広域性)短時間に(同時性)何度も(反復性)観測することができ、さまざま情報を得ることができます。たとえば、海面の温度がわかるとそのパターンから潮目などがわかり漁場を探すのが容易になります。また、最近ではエルニーニョなどの観測を通して気候予測にも一役買っています。多くの場合、画像の形でデータが得られますが、大気内の稀少な気体、オゾンやメタンなどの鉛直分布なども観測可能ですし、最近では大気中の二酸化炭素やメタンなどの分布を地球規模で観測しようというプロジェクトが進んでいます。二酸化炭素は大気中に一様に分布しているわけではないのです。これらの情報を抽出するアプローチには多くの物理モデルからの計算や実験室での精密な計測を必要としますが、地球温暖化の問題を解決するために精力的に研究が進められています。このように、衛星などから得られた(画像)データから有用な情報を抽出する技術がリモートセンシングです。

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医用画像処理

「情報科学が命を救う」

 最近、マルチスライスCT(コンピュータ断層撮像法)やMRI(核磁気共鳴画像法)などという単語を目にすることが多くなりましたが、画像を利用する医療機器は大きく進歩してきています。たとえば、ヘリカルCTを使うと、肺などのX線断層画像を連続して撮ることで、肺野内血管の3次元形状を得ることができます。この技術により、2次元のX線画像しか利用できなかった時代に比べて、より詳細な情報を得ることができるようになり、癌と疑わしき腫瘤の発見が容易になりました。その反面、患者一人当たり読影するべき画像の枚数が飛躍的に増え、見落としをしてしまう危険も増えました。そこで、コンピュータによって疑わしいものを抽出・提示するスクリーニングシステムが導入されようとしています。ここでは、肺野内血管の3次元形状の時間変化として腫瘤を抽出するスクリーニングシステムの検出を行っています。

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顔認識

「コンピュータが人の顔を見分けるには」

 昨今顔画像を使った個人の識別はあちこちで研究され、将来セキュリティ分野などで広く応用されることが期待されています。これまでの研究の多くでは、顔の特徴点の位置関係を数値化して特定の個人と判定しています。この方法だと、カメラの位置が変わって顔の大きさが変わったり、横を向いたり、さらには表情が変わってしまうと正しい識別が行えなくなる可能性があります。ここでは、人間が似ている似ていないと判断するように、相関に基づくより柔軟な画像識別アルゴリズムの研究を行っています。これにより、表情変化にも対応できる手法の開発を目指しています。

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経歴

現 職

  • 法政大学情報科学部教授

学歴・学位

  • 1978年 電気通信大学電気通信学部卒(工学士)
  • 1980年 東京大学大学院工学研究科計数工学修士課程終了(工学修士)
  • 1981年       同         博士課程単位取得後退学
  • 1987年 工学博士(東京大学)

職 歴

  • 1981年 - 1987年 東京大学工学部助手
  • 1987年 - 1989年 法政大学工学部専任講師
  • 1989年 - 1996年    同   助教授
  • 1996年 - 2000年    同   教授
  • 2000年 -     法政大学情報科学部教授、現在に至る

海外における職歴

  • 1997年 - 1998年 英国インペリアルカレッジ研究員

所属学会

  • 計測自動制御学会
  • 電子情報通信学会
  • IEEE Computer Society

研究業績