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花泉 弘 研究室 - 高校生の方へ

ディジタルメディア学科、情報科学研究科

教員名

主な研究領域

  • 画像処理・認識
  • リモートセンシング
  • 画像計測

関連サイト

メッセージ

コンピュータに人間の代わりをさせよう

 ディジタルメディア学科では、履修モデルとして、(1)「CGと可視化」履修モデル、(2) 「マルチメディアの認識と理解」履修モデルを用意していますが、このうち、私の研究室では、「マルチメディアの認識と理解」にウエイトを置いた教育研究に取り組んでいます。

 「マルチメディアの認識と理解」と書くと何だか難しそうだと思ってしまいますが、文字や動画、静止画や音声などコンピュータで扱える形態の(ディジタル化された)情報を組み合わせたものを扱うことなのです。

 例えば、地球規模の緑の減少を調べた人工衛星から撮影された画像はよく目にしますね。街角や建物内に監視用のビデオカメラが多数設置されるようになってきたこともご存知だと思います。また、技術の進歩により医療の分野では腫瘍検出のための画像診断が普通に行われるようになってきました。このように、ディジタル化された情報を組み合わせたマルチメディアは今や生活に密着しつつあり、そのため、さまざまな種類の膨大なデータがあふれかえっている状態になっています。こうした画像データを処理し認識していく作業は、現在は多くの場合人間がこなしていますが、撮影装置の性能向上や街角のカメラ数が増加するにつれて処理すべきデータ量が爆発的に増大し、やがて人間では手に負えない状況になっていくでしょう。こんなとき、人間の認識作業をコンピュータに肩代わりさせるシステムがあったらとても便利だと思いませんか。そうすれば、人間は単調な認識作業から解放されて、コンピュータによって認識された知識を利用することに徹することができます。加えて、このシステムを使うことによってさらに高次の情報を得ることも出来るようになります。例えば、街角や建物内に設置されたビデオカメラからのデータを一元的に集約し、データベースとして利用することができれば、本来のセキュリティ用途だけでなく顧客の行動など商業的に有効な情報を得ることも可能になります。この情報をうまく使うことにより、新たなビジネスチャンスも生まれてくるでしょう。

 今取り組んでいる研究の一つに、ヘリカルCTを使って肺に腫瘍ができたかどうかを迅速に検知するシステムの開発があります(ヘリカルCTは高性能化するほど患者一人あたりの断層画像数が増加し、読影医師に大きな負担のかかることが問題になっています)。このシステムでは、以前に撮影した肺の血管形状を今回撮影した血管形状と3次元的に重ね合わせて比較し、新たに増えた部分を腫瘤として検知するものです。コンピュータではそれらが腫瘍であることまでは判断できませんが、腫瘍が疑われる箇所としてピックアップすることは可能です。見落としを防ぐために多目にピックアップされたところを専門の読影医が判定することにより、読影医師の負担も軽くなり、より正確な見落としのない診断が可能になります。イメージが湧きましたか?

 このように、当研究室では、「人間の認識処理の一部をコンピュータに肩代わりさせることによって社会の役に立つシステムを構築する」ための教育研究に取り組んでいます。人間が何気なくこなしている認識作業と同じことをするアルゴリズムを開発しようとすると、改めて人間が複雑で優れた認識能力を持っていることに気づかされます。皆さんも一緒に認識機能を持つシステムの研究をしてみませんか。

受験生の方への希望

 大学での勉強のおもしろさは、自分の好きな分野をとことん掘り下げて行けるところにあると思います。好奇心旺盛な学生がたくさん入学してくれたらいいなと思います。

将来活躍できる分野

 現在、どのような分野においてもITは必要とされていますが、これからは、セキュリティの分野と医療関係の分野は情報技術者の需要がより強まると思われます。画像処理・認識技術を学ぶことは、正にこうした需要に応えることになると思います。

プロジェクト風景

プロジェクト風景

研究紹介

 これまでの卒業研究やプロジェクトのテーマなどを紹介します。大別して、次の4つになります。

  • リモートセンシング
  • 医用画像処理
  • 顔画像処理と個人の認識
  • 動画像処理システムの構築

 このようにこれまでにないシステムで、何か社会の役に立つものを作り上げることを目標に研究を行ってきました。リモートセンシングという言葉は、耳慣れないかもしれませんが、衛星から撮影された画像を解析して、その場所の土地利用形態を調べたり、土地利用形態の時間的変化を捉えたりすることです。これまでに、解析のためのアルゴリズムを開発してきましたが、最近、珊瑚礁内での水の動き(海水交換)を航空写真を使って解析する研究を行いました。こうした研究は国立環境研究所や東京文化財研究所などと共同研究の形で行ったり、データを頂いて行ったりしています。

 医用画像処理では、肺野内の腫瘍候補を検出するスクリーニングシステムの開発や大動脈瘤の認識処理システムの開発などを行ってきました。使用するデータは国立がんセンターや東京医科大学から頂いています。

 顔画像処理では、まず写真の中の顔領域の認識から始まり、表情を認識できないか、目や鼻、口を自動認識してモーフィング処理につなげられないか、などの研究を行ってきました。最近の成果は、顔画像を使ったアンチエイジング処理システムの開発です。このシステムでは、入力した顔画像中のしみやしわなどを自動的に検出し、目立たないように画像を修正することによって加齢による顔の変化をなくし、以前の若々しい顔になるように画像を処理します。また、顔画像を使った個人識別の研究も現在行っています。

 動画像の処理は最近始めた研究の一つですが、監視カメラの画像を処理して放置物体を検出したり、ある個人の動線を抽出したりするシステムを開発しました。これは犯罪防止対策にも効果があると思われます。

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学生の声

2003年度生 川島さん

在学中に学びたいこと、いま一番関心のあること

 いま一番関心があるのは、コンピュータビジョンです。コンピュータビジョンとは簡単に言えば「ロボットの目」を開発することです。近年、ハードウェアに進化に伴い動画像や3次元画像などをコンピュータを用いて処理を行う技術が発展してきています。今後、このような技術を用いてどのようなことが実現可能となるのか非常に興味深いです。

今学んでいるテーマと目標

 今学んでいるテーマは動画像認識です。動画像から得られる情報をコンピュータを用いて有効に活用するための技術を学んでいます。具体的には、カメラで撮影した動画から人の動きを検出するという技術について研究しています。目標は、実用的なシステムを構築することです。

このプロジェクト・卒論を選んだ理由

 1年生のころから画像認識技術について関心があり、現在のプロジェクトを選びました。プロジェクトで画像処理について学んでいるうちに、静止画ではなく動画像処理に興味を持ち、この卒論を選びました。

何か設計した(設計中)ものがあれば、その紹介や状況

 現在までに研究していたのは、カメラで撮影した動画像から人を検出するというものです。目標としては、個別に人を認識し、その追跡や行動の分析を可能にすることで、監視カメラなどセキュリティ分野に応用させることです。現在の状況は、追跡や行動分析の前段階である移動物体の検出を行っているところです。

3-4年間の在学中で良かったこと、もっとしたかったこと

 良かったことは、1年生のときからプロジェクトに参加できたことです。プロジェクトは普通の授業とは違い、自分の興味のある分野で好きな研究ができるため、充実した内容でした。また、法学や歴史など人文科目の授業も知識や常識を深めるためには重要なので、もっと履修すれば良かったと思っています。

入学予定者にアドバイス

 この学部は1年生のときからプロジェクトに参加できるので、自分の興味のある分野に積極的に参加していくと充実した学生生活が送れると思います。

2003年度生 中村さん

在学中に学びたいこと、今一番関心のあること

 今一番関心のあることは画像処理です。画像処理は生体認証やその他セキュリティシステムに大きく関わっており、現在広く普及されている携帯電話にもさまざまなセキュリティシステムが搭載されています。このことから画像処理は視覚的にも分かりやすく、かつ身近なものであることから、もっとも興味のある分野だといえます。

将来はどんな分野で活躍したいか

 情報科学部に在学中ということもあり、将来も大学での経験を活かした仕事をしていきたいと思います。中でも、今興味のある監視カメラのシステムや生体認証システムに関わっていけたらと思っています。

今学んでいるテーマと目標

 現在、動画像を用いた放置物体の検出と放置者の追跡システムの研究を行なっています。最終的には、さまざまな動画像を用いて、その全ての動画像で放置物体と放置者の検出を成功させたいと思っています。

2004年度生 秋葉さん

この研究室を選んだのは

 私は花泉先生の研究室に所属し、画像情報処理を学んでいます。この研究室を選んだ1番の理由はプログラミングがしっかりできることと、前述の通り画像情報処理ができることです。画像情報処理は結果を画像として確認できるため、失敗したのか成功したのかがとてもわかりやすくやりがいがあります。また、プログラムを書くにあたり、様々なアルゴリズムをどのように実装するかを考えるのが難しくもあり楽しくもあります。期待通りの結果画像が得られたときは大変嬉しいものです。

 現在、私が取り組んでいるテーマはステレオマッチングです。ステレオマッチングとは、左右2つのカメラで撮った写真画像上の物体の位置のずれから奥行き情報を取り出す、というものです。一方の画像の中のある物体がもう片方の画像の中のどこにあるのかを調べるのがステレオマッチングのネックとなるのですが、これがとても難しく、様々なアルゴリズムを調べては試すということを繰り返しています。

入学予定者にアドバイス

 私は、この大学在学中にバイトをしたり趣味を広げたり、高校時代と比べると自分の世界が広がったと感じています。ただ、無為に過ごした時間も多かったのが残念です。この学部は理系の中では比較的、自分の時間が持てるところだと思います。その時間をどう使うかは自分次第。学業に専念するもよし、バイトやサークルに打ち込むもよし、趣味に没頭するもよし。積極性を持って、物事に取り組むことが大切だと思います。

2006年度生 内田さん

将来像は(何を目指したいか?)、どんな分野で活躍したいか。

 どこで働くかはわかりませんが、アイディアを「もの」にする仕事に就きたいと思っています。しかし、いくら良いアイディアを持っていたとしても形にできる技術が無ければ意味が無いですし、情報科学に対するしっかりとした高い知識を持っていないと良いアイディアはうかばないと思います。ですから、在学中にしっかりとした知識と技術を身につけたいと思います。
最終目標としては情報科学部で学んだことを活かして起業することです。そのために、大学院へ進学しより深く情報科学について学んだり、経営関係の事について学んだりしたいと思っています。

このプロジェクトを選んだ理由

 最終段階として医療画像処理や顔画像・指紋認識等について学びたかったので、この研究室のプロジェクトを選びました。また、CG等を学ぶとしても、それ以前に基本的な画像処理について学んでからの方が効果的に学ぶことが出来ると思いました。
プログラミング言語も特によく使われているC言語を使っているので勉強になると思いました。研究内容を生徒自身が考えながら決められるというところにも魅力を感じました。

風景写真

プロジェクト・ゼミ風景

プロジェクト・ゼミ風景

プロジェクト・ゼミ風景

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