雪田 修一 研究室 - 高校生の方へ
ディジタルメディア学科、情報科学研究科
メッセージ
数学的抽象概念を目に見えるようにして推論を助ける技術を探求しています。
数学は好きだが数学科を志望するにはどうかな、と思う。自分が何者に成れるか分からない。(18才の若者なら当然でしょう。)他のことにも興味があるし、特にコンピュータ科学、さらにデジタルメディアの世界(って何?)がどんなものか知りたい。大学ではどんな学部学科を選んだらよいのだろうか。もし、あなたがこんな悩みをもっていたら、ぜひ私の研究室を訪ねてください。私の研究室の卒業生には大学院進学で数学専攻を選んだ人、ソフトウェア開発の仕事に進んだ人、その他いろいろな人がいます。卒業後の進路は大学に入ってからゆっくり考えても間に合います。あなたの適性をみて、やりがいのある人生の選択肢をできるだけ多く提示してあげたいと思います。
指導している私自身は、回り道をいろいろしています。だから迷っているあなたの強力な助っ人になれます。物理(卒業は物理学科)をやったり、数学(修士論文は数学)をやったり、ネットワークゲームのプログラミング(ゲームはやるより作る方がはるかに面白い、一時ベストセラーになったゲームプログラミングの本も書きました)から情報科学(博士論文を書きました)にたどり着き、めぐりめぐって、再び数学(構造の科学)をデジタルメディアを駆使して多くの人が楽しめるものにする、さらにプロの数学者向けの支援ツールの開発までやってしまおう、というテーマにたどり着きました。
遠大なテーマですが、遠大であるからこそ裾野が大きくて、卒業研究レベルから世界に通用する本格的な研究ができます。国際学会であなたの研究成果を発表してみませんか。世界の研究者と堂々と渡り合ってみたいと思いませんか。本当にそんなことが可能だろうか、と疑ってはいませんか。できるのです。学部学生(大学院生ではありません)の国際会議での発表などの実績がすでにあります。そういうレベルまで一貫して指導することを私は楽しみにしています。あなたが数学が大好きで、しかし数学科を受験することに踏み切れないでいて、コンピュータ、デジタルメディアに強い興味がある、という状況にあるなら私の研究室のドアをたたいてください。きっと、あなたの本当にやりたいことが見つかるはずです。そして私の興味とは別の、あなた自身のライフワークが見つかることも期待しています。
講義風景 ビジュアリゼーション
研究紹介
球面、浮き輪、二人乗りの浮き輪、n人乗りの浮き輪、クラインの壷(聞いたことありますか。表裏の区別ができない壷です。)、などは閉曲面と呼ばれます。これらが伸縮自在の素材でできているものと考えたとき、例えば、球面はどんなにがんばって伸び縮みさせても浮き輪にはなりません。上にあげたものは互いに異なるものですが、どういう具合に異なっているのでしょうか。また、結び目をピンと引っ張ると団子ができたり、できなかったりします。これらの違いはどのようにして生じるのでしょうか。以上のような問題を研究するのがトポロジーと呼ばれる数学の分野です。また、これらの違いをトポロジーが違うという風に言います。
私の研究室ではこれらの問題を扱うためのコンピュータツールを開発しています。まだ要素的な技術を研究している段階ですが、3次元画像の処理や数学教育用の分野での応用が見込まれます。コンピュータアニメーションでは物体がトポロジーを変える瞬間があります。その前後を現実に起こるような仕方でつないでやる必要があります。このときに幾何学的に難しい問題がいろいろ発生しますが、それらの解決方法も探求して行きます。
学生の声
大和田さん
私は2年次に新設された位相幾何学の授業でトポロジーの話に興味を持ち、3年次に雪田先生のプロジェクトに参加しました。雪田先生のプロジェクトのテーマはトポロジーを対象としたモデリングツールの開発です。数学的対象であるトポロジーをコンピュータ上で表現する方法を考えます。このプロジェクトを通じてトポロジーへの理解が深まり、この分野の研究をしたいと考え、この研究室を選びました。
プロジェクトに引き続き、私は卒業研究で「結び目理論学習ツール」の開発に取り組みました。一般的に紐の途中にできたダンゴのような箇所や、 2本の紐を結んだ箇所を結び目と言いますが、数学での結び目とは、両端をつないだ紐を基本として扱います。私の研究対象は空間上の結び目を平面に射影した結び目の射影図です。射影図上で「ライデマイスター移動」というある種の局所パターンをコンピュータ上で検出する方法を研究しました。最終的にコンピュータ上で表現された射影図から全てのライデマイスター移動を検出できるプログラムを作成できたので、卒業研究として納得できる結果が得られたと思います。
藤原さん
情報科学部は、将来情報系の仕事をしたいと考えている人にとって、とても貴重な経験ができる学部だと思います。講義はプログラミングや文書作成、資料作成など、実技を学ぶ機会が多いのが特徴です。私がシステムエンジニアの職種を選び、IT企業に就職を決めた理由は、大学で学んだ知識を生かせる仕事をしたいと考えたからです。これらの技術を在学中に経験していたことが就職活動にとても役立ちました。また、コンピュータを使った経験があまり無い人にとっても、情報系の技術を基本から学ぶことができるので安心です。入学予定者のみなさん、情報科学部で充実した大学生活を送ってください。
風景写真
プロジェクト・ゼミ風景
プロジェクト・ゼミ風景


